「良い広告代理店に出会えない!
そもそも投資した金額に対して広告の費用対効果が出ているのか、
いくらレポートを見てもわからない!」
そんな、事業主さんからのお悩みの声をよく耳にします。
- 費用対効果の合う広告施策をしたいが、どうすればよいのか分からない
- 広告を使ってみたが、効果がよく分からないまま、終わってしまった。
- 結構なお金と時間をかけたのに、全然売上に繋がらなかった。
- いい広告代理店って、どこに居るの?
今回は、そう感じている事業主様へ、
なぜそのようなことが起こってしまうのかお伝えしたいと思います。
事業主と広告代理店の根本的な違い
昨今は自社の商品やサービスを拡散していくために、
広告代理店を通して、デジタル広告を活用しようという企業様や個人事業主の方も多いのではないかと思います。
ただ、より少ない投資で情報を拡散するために
デジタル広告を使うことを選んだはずなのに、
いざ広告代理店から広告配信結果のレポートがきた際に、
「レポートに書いてあることの意味が分からない」
「何を持ってして費用対効果としているのかも分からない」
そのように感じてしまったことがある方も多いのではないでしょうか?
それは大前提として
広告代理店業界の常識である数字の出し方(成果を判断する指標)と
事業主様側が求めている評価の基準が
根本的に全く違うということがあげられます。
例えば、広告代理店から出たレポートの内容に
「クリック率1.2%」や「 CPC クリック単価20円」のように、
デジタル広告を知らない方にとってはよくわからない専門用語が書いてあり、
しかも担当者から「この結果は業界の標準よりも高い数値ですので、
決して悪くありません」と報告されたとします。
事業主の方からすると、
広告代理店からのレポートが一体何を示しているのかが理解出来ず、
結局、その後の改善が行われないまま、広告費が垂れ流しているような配信を続けてしまうという状態がよくあります。
なぜそのようなことが起こってしまうのか?
これはそもそも業界の課題であるとも考えているのですが、
広告代理店でのデジタル広告は、若い世代が実際の運用を担当していることが多いです。
やはりデジタル広告の特性上、
最新のIT情報を取り入れて、AIシステム運用をして効果を出すことについては、デジタルネイティブである若い世代の方が運用者としての適性が高いのです。
これに対して事業主の方が本当に求めているものは、
自分のビジネスに合った最適な広告の設計、そして最適な広告の指標を
広告代理店側からの提案かと思います。
しかし、広告代理店側が広告運用に対して一流のスキルを持っていたとしても、その担当者が若くてビジネス経験が浅い場合には、
「事業モデルやビジネススキームを理解した上で最適な提案をしてほしい」ということが、依頼主の要求に答えることはそもそも無理なのです。
では一体どうすれば良いのでしょうか?
ぜひ、事業主様には、「仮説」を作って頂きたいのです。
リストならば1リストいくらで獲得できたならば、
単価なら一商品当たりいくらで売れたら、
自分達は採算が取れるスキームになっているのかというのを
ゲーム感覚でも良いので、仮説で作ってみてください。
そしてその作ったものを、代理店の担当者に見せてあげてください。
すると、代理店の担当者は、運用のプロの視点から、
その仮説が現実的に可能なのか否かを判断することができます。
そのようにお互いの意識をすり合わせを重ねていくと、
運用者がまだ若くてビジネス経験が浅かったとしても、
事業者様がデジタル広告を難しいと感じていらっしゃったとしても
段々と何を成果基準とするのかなのかという共通言語を持つことができ、
初めてそこで健全な広告スキームが回り始めるという状況が起こります。
広告代理店のチームメンバーに状況整理ができるような力のある運用者、
もしくは営業の人間がいれば良いのですが、
急速にデジタル化が進んでいる昨今の市場において、
広告代理店側も人材育成が追いついていないというのを感じています。
ではこの課題をどのように解決していけば良いのかと考えると、
やはり事業者様側が、正しく専門職の人間に指示を出来るようなスキルを身につけると言うことが本当に大事だと思います。
私も自身も経営者の端くれとして、
税理士の方など専門職の方と接する際に、理想的なの提案が出てくることの方が少なく、
「私はこうしたいのですが、どうしたらできますか?」と投げかけたり、
「専門知識がないのですが、これってどういう意味ですか」と質問して、
その専門職の方の力を引き出せるかどうかでその成果が全く変わってくると体感しています。
先日、本当に素晴らしい運用成果も出していらっしゃる、
とある広告代理店のセミナーに参加する機会があったのですが、
そちらでレポートを見ていた時に、やはり広告代理店という現場側の視点と
事業主様視点とはすごく違うと感じました。
ここまで規模が大きくて、成果もあげてらっしゃる代理店でさえ、
標準とされている数値基準というものが、
実際の事業主様の視点とずれていることが業界水準だとしたら
それはお互いすれ違ってしまっても仕方ないことだと改めて思いました。
ぜひこの視点の違いの気づきを、今後の参考にしていただけると嬉しいです。
LyRic 高知利香