クラファンをビジネスに有効活用するために「目的」をきちんと決めていますか?

広告屋をしていて実は辛い質問が、
「いくら広告費をかければいいですか?」と言われることです。

もちろん、単なる参考情報として、同業他社での平均的な広告費をお伝えすることは簡単に出来ます。

ただ、商品原価やその他のコストも、資金力も知らない状態で、
その企業(もしくはプロジェクト)にとっての広告費の最適解をお答えすることは、とてもとても難しいのです。

特に、クラファン物販においては
その目的をどう捉えているかによって、
広告費の最適解は変わってくると思っています。


こんにちは。LyRic高知利香です。
今回は、クラファン物販に取り組むお客様が、すごく大切なのに、なぜか最初に設定をしていない「前提条件の定義づけ」についてお伝えしていきます。

目次

クラファンに挑む前に必要な前提条件の定義づけ

ここでの前提条件というのは、
クラファンに出展する際に、事業プランとしてどんな絵を描いているのかということです。

例えばですが、私がこれまでに出会ってきたお客様の目的は、
以下のように大きく分類できるかと思います。

①そのプロジェクト 単体で利益を出したい

②クラファンで販売した後、クラファンで売れたという実績を作ってto Bで卸販売したい

③クラファンで販売した後、Amazonや楽天、Shopifyなどの自社サイトを使ってネット販売をしたい

④在庫リスクのないクラファンで資金調達をしながら販売をして、仕入れのキャッシュフローを回したい

③一般販売をする間に、リスクの少ないクラファンの市場でマーケティング的に販売をしたい(在庫を抱える前に売れる商材なのか調査したい。売れる切り口などを見つけたい…などもこちらに含まれます)

⑤いつもの客層とは違う客層へ自社の商品を知ってもらうためのきっかけづくりにしたい(つまりPRが目的)

⑥新規事業立ち上げのための資金調達をしたい

今回は、購入型のクラファンにおけるお客様の意向を大きく6つに分類してみましたが、

実際にはこれらの目的が複合的に絡みあっていることもあります。

「最適な広告費」という視点でいうと
例えば、目的が①の場合と、②の場合では、目標として見ていく数値の基準が大きく変わると思います。

プロジェクト単体で利益を出すための広告費のかけ方

①のプロジェクト単体で利益を出したいという場合では、広告費をかけすぎると利益を圧迫してしまいます。

しかし、競争が激化し始めているクラファン物販市場の中で、オーガニック流入だけでは戦いづらくなっているのも事実の為、全く広告費かけないとなると、期待できる売上も限られてきます。

ですので、プロジェクトの進捗を見ながら投下する金額を調整していくというのも、一つの方法です。

その際には、広告の中には種類があり、「博打的」な要素の強い広告と、「成果をみながら計算して」投下出来る広告がある、ということを知っておくとよいと思っています。(※LyRicでは、クラファン広告の中で、プレローンチの広告は「博打」本番の広告は「計算できる広告」ととらえています。)

また、原価率によっても、広告費の予算は変わってくると思います。
代理店任せでは、このようなリスクを計算しながら原価率と資金力も加味して舵取りをしていくことは難しく、
どうしても事業主様自ら主体となって、意志決定をしていく必要があるのです。

デジタル広告なんてわからないという方が大半かと思いますが、
変化の激しい時代において加速するオンラインビジネス展開の中では、切っても切れない存在になっています。

だからこそ、デジタル広告について勉強して、広告費の最適解を自分で出せる様になることは、この時代に利益を残すためには、必須かもしれません。

実績を作り、その後に繋げたるための広告費のかけ方

②のクラファンで売れたという実績を作って、to Bで卸販売をしたいというのが目標だった場合、クラファンの成果が、最大の「営業ツール」になります。

その場合は、プロジェクトの利益を最重要目的とするよりも、成果の見え方が大切です。

「見え方=売上高」になることも多いので、
それを最重要目的として、売上をとりにいくのも一つの答えだと思っています。

②の場合にかける広告費は、①に比べると多くなりがちです。
極端なことを言うと、少し赤字になっても、売上をとりにいった方がいい場合もあります。

クラファンをビジネスにどう活用するのか、プランを描こう

このように、どのようなシナリオを描いているかによって、
投下する広告費、更にはプロジェクトページの作り方、
用意するべきコンテンツの数までもが変わってくる、というのがLyRicの見解です。

クラファン物販という市場は、本当に面白いです。
在庫リスクない中で、机上論ではない、実際の市場と実際の販売などの実数を持って、商品力や、イメージ画像・コンセプトの良し悪しなど、多くのことを検証することが出来ます。

ただ「売れた」「売れなかった」だけで捉えるのはもったいないほど、
デジタル市場で戦うことで、入手出来るデータは膨大にあるのです。

是非、ご自身のクラファンに求める目的を整理して頂き、クラファンでの成功だけにとどまることなく、クラファンをビジネス全体にどう活用していくのかという視点でプランを描いて頂ければと思います。

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